中国経済情報社(CEIS)が編纂した「新華社・中国(煙台)ワイン産業発展指数」が、2025年7月3日に山東省煙台市で開催された「2025年世界ワイン観光機構(GWTO)エノツーリズム会議」にて正式に発表されました。
この指数は、煙台のワイン産業発展のためのデータに基づいた指標であり、中国国内および世界各地の他のワイン産地にとって、煙台の経験をモデルとして提示するものです。
報告書によれば、2024年の煙台発展サブ指数は143.31ポイントに達し、2019年以降の年平均成長率は7%を超えました。産業力、ブランド評価、国際的影響力など6つのサブ指標すべてで安定した成長を示し、煙台のワイン産業が業界のベンチマークとしての地位を確立したことを裏付けています。
CEIS副総裁の楊牧氏によれば、この指数は「1つの核、2つの翼、3つの柱」という評価モデルで構成されており、産業力を核とし、ブランド評価と国際的影響力を翼に、地域特性・技術革新・統合的発展を柱として位置付けています。
楊氏は、このモデルが煙台ワイン産業の持続的かつ健全な発展の内在的推進力を明らかにするものであり、世界のワイン産業が構造調整を進める中、煙台は国内外のワイン産地にとって高品質な発展の貴重なサンプルとなると述べました。
力強い産業力は、煙台ワインが中国国内のワイン市場で地位を確立するための中核的要因です。関連する産業力指標の年平均成長率は3.8%に達しており、この成長の原動力は堅実な産業基盤、合理的な産業構造、そして完全な産業チェーンにあります。
現在、煙台には200社を超えるワインメーカーが存在しており、2024年には一定規模以上の企業の総生産高が全国総量の41%を占めました。
煙台は、張裕(Changyu)や威龍(Weilong)といった業界のリーディング企業を擁するだけでなく、君頂(Junding)、龍黛(Longdai)、国賓(Guobin)、龍亭(Longting)、安諾(Annuo)といった個性的なブティックワイナリーも次々と登場し、煙台のワイン品質の基準となっています。
また、煙台は純粋なワイン生産地域から、産業チェーン全体の中枢拠点へと進化しました。現在、同市には総産出額約500億元にのぼる包括的な産業エコシステムが構築されています。
オーク樽やボトルキャップの精密製造から、スマートワイン醸造装置の技術統合まで、煙台は優れたワインの生産だけでなく、中国全土の高品質ワインの生産を支える存在となっています。
さらに、煙台は国際ブドウ・ワイン機構(OIV)傘下の「国際ワイン都市ネットワーク」の創設メンバーであり、世界ワイン観光機構(GWTO)から「責任あるワインツーリズム地の国際認証」を取得しています。現在、フランス、スペイン、ポルトガル、アルゼンチン、イタリアなどの世界的なワイン産地との協力を強化しています。
(段晶)